履き物考察その1-菱屋カレンブロッソ カフェぞうり-

履き物考察その1-菱屋カレンブロッソ カフェぞうり-

こんばんは。

大分秋らしくなってまいりましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?

 

本日から少しずつ、履き物についてブログを書いていきたいと思います。

まずいろいろな履き物を試して思うことは、軽くて柔らかければ良いというものではないということ。

そして、他の人が良いからと言って自分の足に合うとは限らないこと。

なので、私の感想がすべての人に当てはまるわけではございません・・・。

そのことをまずはお伝えしておきます。

 

今回取り上げるのは、菱屋カレンブロッソのカフェぞうり。

カフェぞうりの中でもすげ替えができないタイプをクローズアップしたいと思います。

 

ご存知の方も多いかと思いますが、私は菱屋カレンブロッソのエリアマネージャーとしての勤務経験があり、カフェぞうりに関してはかなり研究してまいりました。培った経験、知識に加え、菱屋カレンブロッソを離れた今だからこそお伝えできるメリットデメリットがあるのではないかと思っております。

 

まずはカフェぞうりの特徴から・・・。ご存知の方が多いと思うのでざっくりと説明いたしますね。

カフェぞうりは、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニルコポリマー)というスニーカーの底材に使われている素材を使用した草履になります。

 

すげ替えができないタイプのカフェぞうりは、底の部分がクレープ(旧タイプ)もしくはビブラム(新タイプ)となっており、すげ替え用の穴が開いておりません。そのため、鼻緒の調整や交換ができない上、底のメンテナンスもできませんが、雨の日でも滑らず晴雨兼用で履けるのが特徴です。いろいろな天候で試した結果、凍結以外の天候には問題なく使えます。そして、履きつぶしと言っても耐久性はあり、週2,3日履いても2年は使えるため、コストパフォーマンスはかなり高いと言えます。

 

現在、底の素材がクレープからビブラムに変わってきておりますが、個人的には少し重みのあるクレープの方が疲れにくいと感じております・・・。少し重みがあった方が振り子の効果で足の運びが楽になります。まだクレープ底の履き物も手に入る上、オーダーも可能なようなので、少し重みがあった方が好き・・・という方はクレープ底があるうちにぜひお試しを。

 

カフェぞうりは高さも高高台(55mm)や低台(30mm)など種類があります。

私は足長効果がある上、クッション性が高く感じる高高台が好きなのですが、高高台では普通に歩いていてもつまずいてしまう、足首をひねってしまうという方もおります。私も過去に何度か、鼻緒が馴染んできた頃に足首をひねったことがあります。足を載せる部分(天)の素材が大きく影響しており、ひねるのが心配・・・という方にはPVC(塩化ビニル)の素材をおすすめします。

低台は、お仕事として草履を履かれる方、普通の草履に慣れている方、粋なテイストのお着物がお好きな方が選ばれる方が多いように思います。

 

すげ替えができないカフェぞうりは、とにかく試着が肝心です。

サイズが合わなければどれだけ履き心地の良い草履も履き心地は悪くなります。

また、カフェぞうりに関しては、足を載せる部分(天)の素材や鼻緒の素材、きつさなどによっても履き心地が左右されます。台の色によって柔らかさも異なると私は感じています。色が濃い方が硬く、淡い色の方が柔らかいのです。なので、最初の一足を選ばれるのならカフェぞうりを扱っている店舗に足を運んでいただきたいです。そして、色々な素材、サイズを試していただき、ご自身の足に合う一足を選んでいただきたいです。

 

なお、サイズに関しては、関東は踵が少し出るのが良しとされていますが、関西では踵が台と揃うくらいが良しとされていたり、地域によっても異なります。また、踵が少し出ていた方が草履が吸い付く感じがあるため好きという方もいれば、足が全部乗っていた方が安定感があって好きという方もおります。すべてはご自身が履きやすいかどうかだと思います。ご試着された際には、必ず歩いてみてくださいね。

 

最後に、個人的に思うメリットデメリットをまとめます。

<メリット>

・スニーカーの底材を使っているため、足が痛くなりにくい

・晴雨兼用

・価格が手ごろ

・細かなオーダーができる

 

<デメリット>

・鼻緒のすげ替えや調整などメンテナンスができない

・普通の草履と違うことが一目瞭然

 

では、次のブログまでごきげんよう。